🪴設立年度:2019
🏢本社:カリフォルニア
🚀ラウンド:シリーズB
💵累計調達額:77.5M$
👥主要投資家:Sequoia Capital, Greylock Partners
サービス
【課題】
検索エンジンにおいてはGoogleが市場の90%以上のシェアを占めています。しかしGoogleのビジネスモデルは広告収入に依存しており広告が最適な形で表示されるよう設計されているため、ユーザーファーストの設計になっていません。実際、Google創業者のSergey Brin自身も広告によって検索結果にバイアスが生じてしまうと大学時代に書いていました。
we expect that advertising funded search engines will be inherently biased towards the advertisers and away from the needs of the consumers. (The Anatomy of a Large-Scale Hypertextual Web Search Engineより)
【解決策】
Neevaはad-free, no trackingの検索エンジンを提供しています。
ユーザーをトラッキングせずにどのように検索結果をパーソナライズしているのでしょうか? Neevaはゼロからサービスを利用しなければいけないわけではありません。関連アカウントからBingなどの検索結果を利用することでパーソナライズされた検索結果を提供しています。
広告収入がない代わりにユーザーからサブスクリプションモデルでのマネタイズをビジネスモデルとして採用しています。ユーザーはお金を払うことによって、従来の広告最適化ではなく個人に最適化された広告のない検索結果を得ることができます。
私は半年ほど前からNeevaを使っていたと記憶しているのですが、今回の記事を書く際のリサーチでGoogleエンジンとの違いを実感しました。以下の二つの画像を見ていただければ、その違いが分かるかと思います。
Neevaはこれまで検索エンジンをメインに提供してきましたが、最近になって二つのサービスをローンチしました。
Neeva.xyz
web3に特化した検索エンジンです。ブロックチェーンからデータを分かりやすい形で取得・表示することはまだまだ発展途上です。Neevaは独自の検索エンジンによって、IPFSなどのオフチェーン情報とともにブロックチェーン上のデータを見やすい形で提供します。 ただしこのプロジェクトはRamaswamyがnxyzという別会社として独立させ40M$の調達を果たしました。
NeevaAI
chatGPTは検索として活用する際、二つの問題点がありました。
ChatGPTの出力結果には参照元や出典元が明記されていない
データが2021年までのものであり最新の情報が反映されていない
NeevaAIは上記の問題点を解決しAIによって検索ワードに関する端的な要約と、その出典元を参照できるようになっています。
目指す未来
Our goal has been to bring back the focus of search to serving users, rather than advertisers
Neeva's goal is to make all of the world's information available to everyone with a strong user-first focus.
創業チーム
NeevaはSridhar RamaswamyとVivek Raghunathanによって共同創業されました。二人の面白い点は元々Googleの広告部門で出会った点です。現場で見た課題をもとにNeevaを創業したことが想像できます。
Vivek Raghunathan
Googleに10年以上勤め、最後の一年はVice PresidentとしてYoutube部門のマネタイズを担うエンジニアリードを担当していました。
Sridhar Ramaswamy
Googleに15年以上勤め、最終的にはsenior vice-presidentとして広告・コマース部門を統括していました。その後Greylock Partnersにパートナーとして参画し、彼らからの出資も受けてNeeva, nxyzを創業しています。
感想
日本では周りで使っている人がおらず、自分自身もアイコンがかっこいいという理由で使っていました。調べてみるとweb3検索エンジンやAIを使った検索機能など独自の強みを活用した世の中の潮流に乗った差別化できているプロダクトを的確に出してきている印象でした。
あくまで私の個人的なリサーチであり、誤った情報を含む場合があります。ご了承ください。